ペーパークラフトの設計・製作
ここでは普段私が行っているペーパークラフトの設計製作について、1/16スケール版を例に簡単にご紹介します。実は製作し始めた段階では、ホームページまで立ち上げる予定は無かったので、製作途中の写真は撮影していませんでした。そこで、完成するまでの「試作品」と手元に残っているデーターを元に、私なりのペーパークラフト設計製作方法として紹介してみようと思います。
①資料画像収集
インターネット上には様々な写真画像投稿サイトがありますので、その中から製作しようと思う車種の画像資料を収集します。私の場合は「flickr」などをよく利用しています。
②作図
集めた画像資料をもとに作図します。実は製作し始めたときにはまだ「ペパクラデザイナー」というソフトがあることを知らなかったので、最初はこんなにアナログな方法ではじめていました。
③3Dデータ製作
多摩ソフトウエア(有)の「ペパクラデザイナー」で3Dデータから展開図を自動作成できると言うことを知り、どんなものかと購入、早速ペパクラ製作に使用してみることにしました。しかし、3Dデータ製作の経験が全く無い私には、まさに手探り状態でのスタートとなり、ここまで作成できるようになるまでに3ヶ月ほどがたってしまいました。
④展開図編集
完成した3Dデータを「ペパクラデザイナー」で開き、展開図化します。最初は面と面のつながりや表示のされ方などがランダムな状態になっているので、それを製作しやすい展開図になるよう編集したり必要であればのりしろを追加したりして整理していきます。3Dデータに問題があると展開図がバラバラな状態で展開される事があるので、その場合は再度3Dデータを修正してから展開します。
⑤試作1号(内部補強設計製作)
精密に製作するために製作スケールは1/16と決めていましたが、自動車模型としては大型になるため、内部に工作用紙で補強をいれることにしました。1回目の試作として丈夫な箱組み構造を検討しましたが、工作誤差から来る歪みが生じやすいため断念しました。
⑥試作2号
車体内部の断面形状にカットした補強用紙に切り込みをいれて縦横に組上げていく構造に変更しました。しかし車体前部の補強構造がフロントフェンダーやボンネット部を支える構造になっていなかったため、再度設計し直しとなってしまいました。
←(画像クリックでデータ画像へ)
⑦試作3号
新たに試作3号を製作、車体前部の補強構造を変更し外側のパーツはほぼ組み付け出来ました。まだ角ばった部分など粗さが目立つため、さらに細部のディテールをより作り込む必要が出てきました。
←(画像クリックで詳細画像へ)
⑧試作4号
4号では完成版にかなり近い形になっています。完成版との違いはボンネット先端などのキャデラックマークが無いことやワイパーが平面的な形状になっている事などです。また、細かく各部の変更を行ったので部品の合いが悪くなっていて、この後の完成版までに工作誤差を吸収するための微調整をかなり行わなくてはなりませんでした。
←(画像クリックで詳細画像へ)